リードを安全に使うために知っているべき事

もう一度見直そう!身近なリードの安全性

犬を飼うと必ず必要になるリード。犬を飼っている人には、あまりに身近なこの道具について、もう一度安全確認をしてみましょう!

「犬用リードの強度」国民生活センターの報告

国民生活センターから、2009年4月23日に「犬用リードの強度」についてのレポートが公表されました。おもな内容は、リードの安全基準策定についてペット用品製造者への問題提起であり、特にリードの破断強度について問題提起されていました。リードの安全基準の策定、製造に関しては、ぺット用品業界に責任を持って取り組んでいただくことですが、今、ご使用中のリードについて、知らなくてはならないことがあります。

鉄砲ナスカンについて知らなくてはいけない事

今年に入り、当店にも、リードの安全性に関する質問をお客様からいただくようになりました。当店なりの回答をしてきましたが、さらに、インターネットでリードの事故事例を調べていくうちに、「外れるナスカン」という事例を見つけました。

想定外!こうしてナスカンは首輪のDカンから外れる

まず、下記の動画をご覧ください。百聞は一見に如かずで、想定外にリードの鉄砲ナスカンが首輪のDカンから外れる仕組みが良くわかります。

動画をご覧頂くとわかると思いますが、このような仕組みが常に起こりうるというわけではありません。しかし、インターネットで検索をすると、首輪にリードをつけていた小型犬を抱っこしていて、犬を降ろしたらリードが外れていたという事例を発見しました。小型犬を抱っこして、おろすという動作は、頻繁にすることだと思いますので、この仕組みをご存じであるかないかで、事故につながるケースを減らせると思うのです。

対策

ナスカンを選ぶ

動画で使用されているのは、「鉄砲ナスカン」という種類のものです。これとは別に、「レバーナスカン」というものがありますので、そちらを選べば、上記にあげた現象は発生しずらくなります。

現在「鉄砲ナスカン」のリードが市場の大半を占めており、特に小型犬用の「レバーナスカン」のリードが手に入りずらいと考えられている方も多いと思います。当店で調べたところ、リードを手作りしているショップがあり、ナスカンの種類を選べるところが多いので、そういったショップで購入されるのも良いと思います。

リードの扱い方に気をつける

上記の動画を見て、リードの鉄砲ナスカンが首輪のDカンから外れる仕組みを見るとわかると思いますが、首輪のDカンとナスカンのボタンが接触する状態にならないようにすることが重要です。

歩行時には、リードを短くたるませないようにすることは、犬をコントロールする上でも、鉄則とされていますが、この仕組みを発生させないためにも、重要な鉄則です。初心に帰って励行するようにしましょう。
リードを短くたるませないような距離に犬を置くことで、犬の状態を把握できますし、リードと首輪に何か不具合が起こっていないか、歩きながら、目でチェックすることも可能な距離です。

一度抱きかかえたら、犬を地面に降ろし、首輪、リードが外れていないかチェックしてから、犬を放しましょう。ちょっとした手間ですが、非常に有効です。

愛犬の身を守るのはあなたしかいない!

犬専用ナスカンじゃないの?

首輪、リード、ハーネスに使用されるパーツの多くは、犬専用ではありません。一般工業用品用といわれ、服飾小物から身近な小物に使われるパーツでできています。今回、主題となった「鉄砲ナスカン」も犬専用ではないので、こういった想定外の事態が発生する可能性がでてきたのだと思います。

安全性基準策定には時間がかかる

国民生活センターが、ペット用品製造団体にリードの安全基準の策定をするように申し入れていますが、回答は、策定には時間がかかるというものでした。 なぜそんなに時間がかかるのだろうと思われる方もいるかもしれません。 日本には多くの犬種がおり、犬種間の差異も多く見受けます。そのため、体重区別による安全基準が適切であるのかどうかを含め、安全基準それ自体の策定が難しいのは、いうまでもありませんが、安全基準策定の難しさの理由の一つに「犬専用ナスカンじゃない」ことにもあるような気がします。 ペット用品に一般工業用品を転用しているため、安全基準を策定しても、価格、デザイン等、製造販売過程において、現実的ではない製品ができあがるのではないかと推測します。

例えば、小型犬5kg以下には、破断強度は、30kgのナスカンを使用すると決めたとすると、鉄でできている一般的なナスカンの大きさは必然と決まってきます。それが現在使用されているナスカンより、かなり大きなナスカンになる可能性もあります。また、ロック機能が付いているナスカンは珍しく、小型犬用に使用されるサイズで小さいものは見かけたことがありません。ナスカンに限らず、頑丈なものは、ナイロンテープも太く厚くなり重くなります。

一般工業品用ナスカンでは安全は確保できないの?

それでは「犬専用ナスカン」を作れば?と思うかたもあると思います。犬専用、特に小型犬用に頑丈で軽くとなると、素材は選ばねばなりませんし、現在使われているナスカンとは、違い、新しく犬専用と銘打って特許登録される犬専用ナスカンを使用することになるかもしれませんから、リード自体の価格は必然と上がります。

既に、犬専用のナスカンを販売しているところもあります。そのナスカンは特許登録してあり、専用リードと組み合わせて使うもので、通常のリードより高価です。小型犬には大きいサイズしかありません。

一般工業用ということで、

知って実践するだけで違う安全性

ペット用品製造団体は、もちろん安全性向上のための努力をしてくれているでしょう。 安全基準の策定そして、安全規準を満たした用品の製造販売には、まだ時間がかかります。

しかし、今、真っ先に安全性のためにできることがあります。それは、私たちが、用具の安全な使い方を学び実践していくことです。毎日使用する用具の確認、リードを短くたるませずに持つなど、小さなことですが、それを行うか行わないかの差は非常に大きいことだと思います。